このボリューム感のあるテールの雰囲気。ものすごく好み。まあ誰もが見てかっこいいと素直に思える絵かな。
これは先日オートサロン(←今頃この話題かよ・・と怒られそうですが)に行ったときになんとなく“おっカッコいい!”と思って撮った写真。後ろから見ると一瞬なんだろう・・と思わなくもないこのマシンのベースはBMWのZ4、Mクーペです。Z3も悪くないけど、Z4のサイドのプレスラインやロングノーズショートデッキなんかのシルエットも初めて首都高で遭遇した時に軽い衝撃があるほどの初対面だっただけに、なんとなく気になっている一台。そんなZ4ベースのレースカーともなれば、そりゃあ気になります。ついでに私にとってはマレーシア企業のPETRONASカラーというのもインパクトがありました。(私にとってはF1カラーというよりプロトンなどのマレーシアのラリーカーって感じ!?)
でもこんなクルマ過去に雑誌に出てきたことないなあとか、どのレースに出るんだろう・・とか実際には??だったものの、まあカッコいいからいいか・・なんて深く考えないでその場を去ったところ・・・。
でも正体がわかりました。
最近のオートスポーツを開くとそこにド~ンとしっかり紹介されていましたので。
なんでもスーパー耐久レース用のマシンらしい。
・・・でもS耐って市販車でしょ??ボディってこんなに幅広にしていいの??
11月6日 シンガポールのセントーサという観光島のバス用パーキングでは記念すべきイベントが行われました。
この日はMotorImageというシンガポールに拠点を持つ東南アジア全域を統括するスバルディストリビューター(正規輸入販売会社)のメディアデー。その後に控えるモーターショーのプレイベントとして行ったものです。
先日先に片輪走行の映像をアップしてしまいましたが、今回の目玉は午前中に、シンガポール発となる現地生産グループNラリーカー。そして午後はインプレッサをつかったカースタントです。
こちらで作った作り立てホヤホヤのグループNを午前中ドライブ。このプロジェクトには今年の途中から参加。車両製作だけでなく、ファクトリーのオープンまでアドバイス。製作段階では紆余曲折そして波乱万丈?もありましたが、結果オーライ。クルマはしっかり出来上がりました。
当日は単独デモランを披露しただけでなく、この会社の大ボスであるMrGlennとツイン・デモランも敢行。<
実は前の日に、『デモランは2台で走りたい・・』と突然言われ、
一瞬目の前が真っ暗に。
素人のデモランほど危ないものはない・・・。
さすが大ボスはいうことが大胆(わがまま?)。
でもできればやりたいようにやってもらいたいところだし。。。
『さすが、大物はこうじゃなくっちゃ』と妙な納得をしながら
やりたいようにやってもらうと覚悟を決めての当日リハーサル。
そして当日。危ないので『すきなように走り回っていいからね・・』と
私が後ろを走ってグレンさんのドライビングに合わせることに。
朝のリハーサルで、後ろからの“合わせドリフト”
でもグレンさん、かつてノーマルカーでグリグリは知る練習をしたことがあるだけに結構上手いモンです。
本番走りは<br>みなさん『2台のほうが迫力あったよ・・』と大満足。
といにかく結果オーライ。
オッケーでしょう!
こちらは私の恩師である、綾部選手。
なんと! 今回はストーリアでのエントリーです。
いつもトップカテゴリーでトップ争いを繰り広げる綾部さんだけに・・、でも小柄なのでスモールカーの参戦が似合うような似合わないような・・。
やはりですが、ものすごく速かったです。さすが。
途中でインタビューすると、かって来た言葉が
「小さい車で走る人はほんとうに大変なんだなあ・・。石ごろごろだしで道が荒れ放題。走るのが怖いくらいだよ・」
なるほど、そういうものかもしれませんね。
もともとインカット走法が大好きなわたくし。全日本を走っているときはしょっちゅう綾部さんに「おい小西、また石出しただろ!」と。
いやいや、きっと4WDターボマシンの“みんな”が悪いんです。
それにしてもラリーはやっぱり難しいスポーツです。
(・・・とまとめておこう)
おまけ写真をひとつ・・。
ハイランドマスターズへはDVD素材撮影のための取材クルーで同行。そんなこんなでインタビュアーもやりました。それにしてもこういうことをするとドライバーそれぞれ個性が出て面白いモノ。 オフレコ部分も含め、リラックスした長いコメント取りができないのが実に残念です。またなんかの機会にはぜひ聞いて見たいモンです。
なれないお仕事に最初はちょっとやりにくさがありましたが、慣れてくるとインタビュアーも実に面白いもの。
【PHOTO:シリーズチャンプがかかる勝田選手にインタビュー。同年代ドライバーとしてかなり応援してたんですけどねぇ。結果は・・実に残念でした。・・それにしてもこの写真だとインタビュアーの方が態度がデカすぎる気がしなくも無い。】
さて、カート場での軽いテストドライブのあとは、いよいよ近くの山岳路へ。まずは近くのターマック林道でウォーミングアップ。対向2車線のエキサイティングなターマックを3KMほど閉鎖。地元の人がたまに通り抜けようとするのだが、地元の交番?の警察が公認で道路閉鎖。通りがかりの人はは通過を待つか迂回路へ回ることに・・・。ところでこれってイリーガル?いや警官が閉鎖しているから正当なのか・・。地元の人も別に怒るわけでもなく・・・。さすが台湾・・いい国です。
このターマックでは最初だれも走ろうとしない。それもそのはず、ラリーサスペンションにラリータイヤ。だれも「今回はグラベル林道を走りに来てるからね」という顔をしてラリータイヤでターマックを走ることは考えていない様子。もちろんそんなことは慣れていないからちょっと怖いという理由もあるだろう。・・・でもこのシチュエーションって簡単にドリフトするから面白いんだけどなあ。滑りやすいグラベルを走る前のいいウォーミングアップにもなるし。
とりあえず、クルマを借りて軽く走って「こうやったら面白いでしょ?」と見せてみる。 当然のこと全コーナー連続ドリフト、1往復してみんなの前にフルカウンターで立ち上がってスピンターンで目の前にストップ・・。この後のみんなの反応が最高! 今回のドライバーたちだけでなく雑誌の取材の連中や付き添いのギャラリーまでが大興奮。なんだ今まで寝てたみたいだな。やっぱりドリフトのうけは万国共通なようで。
それから数時間・・・軽くウォーミングアップのつもりが・・ドライバーたちはおサルのように「もう一回行ってくる・・もう一回・・最後の一回・・」と戻ってくる気配も無い。。
・・お~い、グラベルの練習に来たんじゃなかったのかな~。
ところで、写真の手前に写る黒のGC8は地元のワカモノ。なんと弱冠18歳。そういえば、2年前の台湾ラリーでシビックをドライブする子供!?が居たっけ。あのとき16歳って聞いたような・。そうかなるほどね。・・でも今日のグラベルテスト、ノーマルタイヤにストリート車高短サスペンションそしてアンダーガード無し・・・それはいくらなんでもやる気なさすぎじゃない?
いや、でも本人は真顔だよ。
さすが台湾・・・素朴な?国です。
実はラリージャパンでゼロカーをドライブした後はその翌日から一路台湾へ・・。向こうでグラベル林道を使ったラリードライビングレッスン。車両はGDB3台GC81台の合計4台、ドライバーは5人。ハタチ前から50代まで年齢も様々。ラリーカーとしては台湾に3台しかないGDBもすべてここに終結です。
さてさて、前々から紹介している台湾ラリー。ご存知のとおりそのお国柄からターマックラリーがほとんど。グラベルはほんのお遊び程度にミックス路面SSとしてあるくらい。したがって、この国はラリーはそこそこあるのに、ラリータイヤ、とくにラリーサスペンションはまずありません。したがって、グラベル路面の走り方、サスペンションセッティングもふくめまったく情報なし。それをレッスンするのが今回の目的です。
ただし・・九州くらいの国面積なのに4000m近い富士山より高い山(昔の名前で新高山)があるだけに島の中央部は道も作れないほどの山岳地帯。したがって人が住める場所は国土の半分くらいしかありません。そんなわけで道路開発は隅々まで進み、平野はもちろん、山岳路もほとんどが舗装されてます。では・・ダートテストはどこ? 国際空港のある台北は台湾の北の端、今回のダート林道は東海岸のはるか下のほう。「そこまでいけばとってもいいグラベル林道がある。ポッサムボーンもそこを走って絶賛していた」ということばに納得し遠路台東へ向かう。
平地が多く高速が南北に2本も走る台湾西側とちがい、未開拓な東側。たしかに景色は西伊豆や三陸海岸でもはしるような海沿い断崖絶壁の景色のいいみちなんですが・・いいかえれば非常に時間がかかる。夜8時に台北国際空港に到着してからそのまま拉致され?クルマで台東へ。結局到着は午前3時過ぎ・・。
まあ異国の地でのドライブもそれはそれで楽しいモンですけどね・・
あけて翌日・・・起きてみると宿のすぐ脇にはレーシングカート場。そこを借りてまずはグラベル前の初期セッティング。なんせ、グラベルサスペンションだけどスプリングはちょっとまえまでターマック用がついていたからなあ。
案の定、減衰力調整は左右で最弱だったり最強だったりばらばら。軽く周回を重ねながらピットに戻るたびにメカに、減衰力調整ダイアルをああして、こうしてと指示する。なんどやってもなんだかいまいち決まらない。初期セッティング(フィーリングをみるならターマックでも十分のに・・)。おかしいなとおもって自分で調整ダイアルを確かめる。なんだ!!言ったのと反対にまわしてるよ!
はぁ・・まあ見た目の車高がラリー車っぽくなっているだけでもよしとするか。
・いつものごとく、やな予感がするなあ。
WRCは今年大きな転機の時が来ている。昨年まで6ワークスがひしめいていたトップ争いが、4チームの撤退で一気にその世界選手権としての賑わいと緊張感が低下した。アクロポリスでのスタジアムのスーパーSSにおける大幅観客減も決して観戦料の値上げだけではないように思える。
昔の話を懐かしむようでは困ったモノだが、実際グループBからグループAに移行した直後は興奮が少し冷めたようにおもえるが、その後の数多くのワークス参戦と日本車の活躍によってすぐに活況をとりもどした。それから多くの個性的なドライビングスタイルをもつドライバーがしのぎをけずっていたことも非常に印象的。昔の映像をみればその雰囲気は歴然。最近に比べれば外観を改造できないマシンは市販車然としていて今の方がよっぽどカッコいい。でもその気迫の走りはとにかくまばたきをするのを忘れてしまうくらい。ドライバーもチームもそしてマシンも何もかもがトップタイムを目指して全力で戦う。この頃の車はパルクフェルメにたたずんでいるときはいわば“静寂”の美しさ、そしていったん走り出せば“躍動”のマシンに豹変する。10~15年前のマシンをみるといまさらながらそんなギャップが魅力的に思える。
そして、今日・・
そうは言うもののこれも時代の一つの変わり目として長い目で見ればまあいいのかもしれない。登り続ければいつか息切れもする。このような時代があるからこそ次の時代がより成熟した物になるともいえる。新カテゴリーであるスーパー2000もすこしずつその“動き”が見えてきた。ラリーの魅力は、自然界の舞台でドライバーとマシンが一体となって全開アタックするその気迫のパフォーマンス。 それが主体となっていれば、マシンがなんであろうとその魅力があせることはないだろう。
では今年の各マシン・各ドライバーの走りのパフォーマンスは?
・・・やっぱりそれはそれ。その極限度・・魅力的です。
【Photo: Ford official Website】