先日の日曜日は、第一回となる「RTCラリートレーニング」が開催された。このスクールはWRCを頂点とするFIAルール、つまりワールドスタンダードなラリーを正しく理解して、模擬的にでもそれを実体験することで学んでもらおうという主旨のスクール。今回の内容な午前中講義、午後模擬ラリーというもので、講義ではルールや標識類の説明、そしてペースノート講座などラリー全体の概要を説明しました。
9時からスタートして午前中といっても時間は本当に短いものであっという間、どうしても駆け足的な説明になってしまいがち。ラリーの醍醐味はコドライバーといっしょになってリザルトをだすというところ。とくにペースノートなんかはもっともっと説明したいし、実体験ももっと盛り込んでいきたいものです。今回のパイロンコース形式のSSでは本当の意味のペースノートの重要性や醍醐味はもちろん味わえません。でもレッキをしてノートをつくり、それをコドライバーが読んでドライバーがイメージして走る・・この一連の共同作業を模擬的に体験できるだけでもラリーファンとしては相当わくわくするものがあると思います。次にWRCのインカー映像をみればもっと引き込まれること間違いなし。
ところで午後には模擬ラリーも実施。今回はラリーの流れを体感してもらうために短いSS、短いリエゾンながらTCの配置やアイテナリ(スケジュール)はできるだけ再現しました。TCインしたあと3分後にはSSスタートそしてサービスパークやリグループなども設けているのでいわば「ミニWRC」を体感できたと思います。
とにかく、ラリーファンとしてWRCをよく知っていても、実際には映像や誌面では分からないこと、実体験して初めて「あぁこうだったのか・・」と実感することも多いもの。今回はラリーエントラント初体験という方がもっとラリーに興味を持ってもらえれば(~より“はまって”もらえれば??)と願って進行しました。本当はもっともっと話したいことがあるんですけどね・・・まあそれはまた次回のお楽しみ。
来年は数回を予定しています。
今回はPRも少なかったので、これを読んで「オレも行きたかった・・」という方もいらっしゃるでしょう。ぜひ、次回の開催を楽しみにしていてください。
“ラリーは見てもよし、でも参加するのはもっとよし”
たしかにトップレベルでのラリーコンペティションを見るのはとってもエキサイティング。でもラリーは実体験してこそより楽しめるものかも。一人でも多くのラリーファンの人が“楽しい実体験”を持ち帰って欲しいと願ってます!
レッキとはラリーの数日前にコースを下見すること。ペースノートを作る大事な数日間です。ラリーの勝敗というものは実は事前のマシンのセットアップとこのペースノートの出来でほぼ決まってしまうと言っても過言ではありません。いまはレッキ中にあまりスピードを出せないとはいえ、やはり確認に4WDターボカーは欲しいもの。あまり普通のクルマでは本番車とイメージがかけ離れていてやはりノートの精度が落ちてきます。それにインカットなどを派手に確認するためにはやはり“丈夫なクルマ”が必要です。
ちなみにレッキ車はグループNというレギュレーションがありあくまで生産車が必要。4WDターボを持たないメーカーのワークスチームは当然のこと他社製のクルマを使います。たとえばプジョー、シトロエンチームは三菱EVOでした。
去年もそうでしたが、お気に入りはこのフォードチームのVOLVO。
(そういえば去年もココで紹介した気がするけど。意外に長持ちするなあ・・・。)
レッキの待ち時間でドライブしてたダニエルソラに興味津々で聞いてみた。
『エンジンはどんなやつ?排気量は?』
返ってきた答え
『う~ん、ターボはついていると思う・・・。多分2L・・いやゴメンよく分からない・・』
・・・さすがです。
さてさて、先月試乗した新型インプレッサの詳細インプレの続き・・
当日はあいにくのウェット路面。“雨男”の自分を再確認する羽目に・・・。まあクルマの進化を見るにはいいかも。
インプレッサは長く乗ってきたし、自分でもその動力性能やハンドリングからもっとも好きなクルマの一つ。その新型ともなれば、やはり他の試乗会よりもすこしワクドキが大きい。今回もっとも注目していたのが新開発センターデフ。従来のものも画期的な機構でずいぶん楽しめたものだが、やはりコンペティションとなると細かな不安要素がいつも気になっていた。電磁クラッチでロック率を変えるため、ロック度合いが足りないことがあったり、トラクション負荷の変化に対する反応が遅れるフィーリングもあった。でも今回は機械式LSDを組み込み込んできた。この機構のセンターデフが登場してからいつも“あったらいいのにな”と思っていた機構だけに、素直に嬉しくもあった。
実際に乗ってみると、いままで身にしみたドライビングフィールを見事に裏切ってくれるコーナリングを見せた。アクセルを開けるとぐいぐいインにトラクションをかけてくれる。フロントLSDを強くすると似たような傾向になるものだが、それよりももっとナチュラルな感じ・・とでも言おうか。玄人話でいえばブレーキからアクセルに踏み換える“瞬間”が実に頼もしくて不安感がないのがイイ。コーナリングでこの瞬間って非常に大事。サスペンションセッティングでもここは重視するところ。簡単にいえば、フロントの変な“突っ張り感”がないっていう感じか・・。
それにしてもちょっと残念だったのはフェイント&ドリフトというラリー走りをしてみて、妙に頼りなく感じてしまったこと。トラクションがとても弱い。しかもハードブレーキング時にABSの効きのタイミングも早い。どうやらブレーキやステアリング操作のタイミングからセンターデフのロック率を下げる方向に働いてしまうらしい。結局この走りにはマニュアルモードのロックがよかった印象。もちろん機械式LSDが入っているだけにこのマニュアルモードも前のモデルよりは進化しているもの、オートモードはもっと突っ込んだセッティングが欲しいところ。もっともこの新型のコンセプトは基本に忠実なレーシングドライビングをすることにあるとも言えるからしょうがいないのか。
・ ・・でも世界は広い。ラリーイメージのインプレッサだけに、きっと他の国でどっかのクレイジードライバーがこんなドリフト走りもすると思うんだけどね・・。
【今回の走りの動画は“オートスポーツWeb”で公開中。それにしてもあのインカームービーは編集の人が手にもったままリアシートに座って頭にコブをつくりながら撮った力作。あの横Gでこんなにうまく撮れるもんなんだ・・さすがです。】
<a href="http://www1.as-web.jp/news/news_index.php?c=9" target='_top'>http://www1.as-web.jp/news/news_index.php?c=9</a>
【写真は新旧のスペックC比較。旧型は“すっきり”でそれもアリなんだけど、大型スポイラーがついた新型のほうがやっぱり強そう!?】
昨日は新型インプレッサ(ビッグマイナーチェンジ)の試乗会。場所はニューオープンの本庄サーキットにいってきました。詳しくは後日書くとして、期待半分不安半分でドキドキしながら会場へ・・。
会場に着くとスペックCからワゴンまで“新顔”がずらり勢ぞろい、強烈インパクト!
やはり前の顔に見慣れていたせいか、最初はフロント部分とリア部分がなんともアンバランスな感じもありましたが、それは“旧感覚”と“現在の視覚”が微妙に喧嘩するからか・・・。意外にもすぐに見慣れてしまいました。~けっこういい感じ。
気になるのはオーバーハングが長くなったこと。鼻先が長くなったのはジャンプの着地もそうですが、むしろコーナリングで土手にヒットしそうでちょっと心配。
今回の目玉はなんといっても“新開発センターデフ”。
その効果は絶大ナリ。
みなさん気になるそのインプレッション詳細はまた後日~。
※それにしても、最近は日記更新が遅れてゴメンなさい。今日もこれから全日本ラリー視察・・。書くことは山のようにあるんだけどな・・。
もてぎサーキットにてフォード・フィエスタのメディア向け試乗会。フィエスタといっても日本ではあまりなじみが無いクルマかもしれません。ところが自分にとっては衝撃的なクルマ。昨年フォードレーシングのWebにてJWRC用のプロトタイプマシンの写真を見てから一目惚れのマシンです。そのベースモデルとなるクルマだけに乗る前から結構楽しみ。
今回発表のSTシリーズは通常1.6リッターに2.0リッターエンジンを載せたホットハッチ。車重もそこそこ軽め。試乗してみると・・・その出来のよさに驚きます。ステアリングフィール、剛性感、乗り心地、車内の静粛性、内装・・などどれをとっても高級車の雰囲気。日本車とも違うそして欧州車ともちょっと違う雰囲気・・・。同時に試乗したフォーカスSTよりすべての部分でワンランク・レベルアップという感じでした。
(実は大のFOCUS・ファンだけにここはちょっと複雑な気分・・・)
それにしても驚いたのは、フィエスタSTコンペティションという特別グレード。レーシングデカールが標準装備という驚きのクルマです。 05年モデル新型フォーカスWRCのプロトタイプにも似た白地にブルーのグラデーションが鮮やかな“マシン”。最近のBMWミニなんかもレーシングライン仕様を良く見かけるようになったけど、この車はそれの上をゆく派手さ!
ラリーの雰囲気・満点!!・・・1台欲しいなあ。