ところで、最近ラリーの話が登場していませんねえ。
別にラリーが遠くなったわけではぜんぜんありません。ただ単に、ラリー以外のもろもろも身の回りに増えてきたので、新しく興味があることを素直に書くとそうなってしまっているだけで・・・・。
WRCも全日本もそして各地区のビギナーシリーズも・・もちろん忘れていません。
さて、ちょうどいいので、全日本ラリー選手権の話でもすこし。
今年の選手権も早いものですでに4戦が終了しています。第一戦は九州の佐賀、2戦目は四国の松山、3戦目は京都、そして4戦目は九州の宮崎です。ところで最初の3戦はすべてターマック(舗装)ラリーです。年間10戦(も?)ある全日本シリーズですが、いまは実に半分強のイベントがターマックです。ラリーといえばダート道を疾走するラリーカーのイメージがありますが、実はレーシングカーのような車高短、Sタイヤのマシンによるバトルがしょっちゅう繰り広げられているわけです。
今年のトピックスは、“新型インプレッサSTI VS 新型ランサーEVO10” の対決でしょうか。どちらも昨年のWRCでラリーカーをお披露目。オフィシャルカーではありましたが、“世界初の新型対決”を担った自分としてはやはりその対決は気になるところ。
結局のところ、第1戦は新型インプ、第2戦は新型エボでした。その後はどうなるかと思いきや・・・第3戦は旧型エボ、第4戦は旧型インプ・・・。さてさて、第5戦以降はどうなるのか実に混沌としていて楽しみです。
《photo:JRCA》
さて、その第5戦ですが、グラベル(ダート)ラリーになります。名前は“東京ラリー”。名前だけ聞くと、どこでやるの?と思われがちですが、そのとおり東京では出来ません。実は、福島と茨城の県境付近でやるわけなんで、東北ラリーに限りなく近いかも。
でも東北道の白河ICを降りてしばらく走ったラリーステージは、全日本選手権の中にあって東京からだと比較的行きやすいエリア。ギャラリーステージとサービスパークもすぐ隣だし、駐車場からすぐ近くだし。『ラリーをまだ見たことが無い』というラリーファンの方にはほんとうにお勧めな観戦入門イベントです。交通費も入場料もそして休日のとりにくい人でもまずはとてもハードルが低いもの。WRCの迫力は望めませんが、それでも始めて見たら相当なモノですから。
~ということで、これでハマッちゃった人はぜひ北海道へ!
さて、この辺のラリーの情報はJRCAの公式ページが便利です。
http://www.jrca.gr.jp/
ラリーガイドや主催者へのリンクもあるので、まずはここから情報収集がお勧め。
そうそう、最近はラリーのリザルトも速報されていたりして結構臨場感あります。
まあ楽しむためにはちょっと事前情報を仕入れておいてお気に入りのチームやドライバーをなんとなく決めておくといいかも。
去年の東京ラリーの写真をアップしておきます。行きたくなったでしょ?
《photo:JRCA》
今回のギャラリーステージでは、よりラリーファンのみなさんに楽しんでもらおうと同乗走行企画があり、用意された地方選手で活躍中のラリーカーインプレッサをドライブしました。1日目はまったく問題なく終了。ところがラリー全行程終了のセレモニアルフィニッシュあとに行われた2日目の同乗走行会でファーストランの最初のコーナーでコースアウトをしてしまいました・・・。幸い同乗していたタレントスタッフに大きな怪我もなく本当に不幸中の幸いでしたが、とても怖い思いをさせてしまい本当に申し訳ないことをしました。
真剣勝負となるラリー競技中では時々起こりうることですが、ファンサービス中のアクシデントはいままで経験がなく、今回の一件は私本人もびっくりしています。最初のコーナーにさしかかり1本目だからと早めにブレーキ開始したにもかかわらず、ブレーキした瞬間にリアがロックしてそのままコントロール不能となり右側の路肩をかすめながらコースアウトです。極端にリアがロックしやすいセッティングだったようで、冷えているときは特にそれが顕著だったようです。インプレッサのセンターデファレンシャルはロック率を変えられる調整式。ギャラリーの方によろこんでもらおうとよりテールスライド量の多くなる“センターデフをフリーに近い状態”で走ったのがあだになってしまったと思われます。
絶対の信用をして乗っていただいているわけですし、どんなクルマ、そしてどんなシチュエーションでもフォローしてこそラリードライバーなのですが、今回は想定外の一瞬の出来事にどうしようもすることが出来ませんでした。観戦ガイド等にも記載されておりますが、モータースポーツに絶対安全はありません。ギャラリーのみなさまにはこのようなことが起こりうるのだという危機意識を絶対に忘れずに、楽しく観戦していただければと思います。
同乗していたスタッフの方、同乗を待っていた方、クルマのオーナーの方そしてオーガナイザー関係者のみなさまにはご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。この場を借りて深くお詫びいたします。
今回のギャラリーステージも多くのラリーファンが詰め掛けました。ラリーという競技の性格上、どうしても都会から離れた山岳路をステージの中心とするだけに、今回は京都中心部より1時間強というロケーションはとても観戦しやすいラリーといえます。
ギャラリーステージを設けるにあたってのもうひとつの課題はいかにたくさんの人に観戦してもらうかの安全な場所の確保。山の険しい日本の地形はそれをするのにまた障害となります。いいコーナーがあっても人の立つ場所がない・・そしてあったとしても目の前のコーナーしか見えなかったり・・。今回の府民の森に設置されたギャラリーステージは広々として北海道のような雄大さを感じるシチュエーション。今回ターマックステージでしたがたとえばこれでグラベルだったらマシンの動き派手でも最高なんでしょうね・・・。
ラリーの方は、北海道ラリーでの大怪我から華麗なる復活をとげたベテラン石田正史選手。ときにアベレージ120km/hを超える高速ターマックステージをしっかりと押さえきり堂々の優勝でした。2位にはターマックを得意とする勝田選手。序盤の遅れをSSごとに取り返す走りで2位まで浮上。そしてダートラチャンプの北村選手も勝田選手と競っての3位で、すっかりトップグループの常連です。いつも気合みなぎる地元の福永選手もトラブルを抱えたマシンでしっかりとトップについていきました。さて、注目すべきは5位に入った松岡選手。まだ20代の期待の若手ドライバー。いきなりSS1で華麗なるぶっちぎりベストタイムを刻みながらその後はクレバーに淡々と上位タイムで走るあたり思議な若手ドライバーです。・・・彼のマシンはタイヤとサスペンションのステッカーが控えめに貼ってあるだけでほとんど白一色のインプレッサ。企業のみなさんには“今がチャンス、スポンサーし放題!”ってところでしょうか。もったいない話です。
・・・初戦から不運つづきのチャンプ奴田原選手は苦戦、準地元ともいえるダンロップが上位5位まで圧勝という結果でした。
【写真:ギャラリーSS前のリグループ風景。みなさんのすぐ目の前で激しい戦いをしてきたラリーカーをバックに選手へのインタビューがあったりとてもいい演出でした。これこそ迫力と親しみを同時に感じられるというラリーの魅力のひとつですよね】
ここ数週間は朝から始まった1日があっという間に終了する毎日。第2戦の松山でのラリーもお伝えできぬまま。。早くも第3戦。現在京都に滞在中、このラリーでのギャラリー向けデモラン&同乗走行をしてます。
リザルトオーガナイザーのサイトですばやくアップされているのでぜひ見てみてください。
http://results-mobile.kyotonantanrally.com/index.htm
今年の京都もなかなか波乱の様相。
・・優勝候補は苦戦、若手も地元も大活躍、そしてベテラン復活。。
実にエキサイティングです。