明日から中国国内ラリー選手権の2006年シリーズが開幕。そんなわけで今は上海です。残念ながら今回はドライブするわけではありません。ちょと様子見に遊びに来ました。(もちろん仕事もしてますが・・)
近過熱気味の中国国内戦ですが、今回のエントリーもさらにすごくなりました。ありスターマックレーやデービットヒギンズ、カラムジットシン・・ほとんどPCWRC状態。 コリンマックレーやユハカンクネンのコドライバーであったニッキーグリストの姿も・・・いやはや凄いです。 そのエントラントの顔ぶれとは裏腹にSSは実にシンプルで、ロードブックの地図を見る限りほとんどコーナーが無い様子。
さてさてどうなるんでしょう・・・
【ここがラリーのHQホテル。やっぱり中国はどこか落ち着くなあ!?】
最近世界では中国が話題。人口でいったら世界の5人に1人が中国人なんだからそのパワーは察しがつく・・というよりこの先どうなるんだろうという恐ろしさすら感じます。さて、そんな中国。ラリーも年々盛り上がってきています。
近年、裕福チームが積極参戦してチャンピオン争いにしのぎをけずる中国国内選手権。当然チームのリザルト欲しさに“助っ人ドライバー”をどのチームも用意してきます。そういう自分も2004年は香港チームの助っ人でランサーをドライブ(→詳細は過去の日記にて)あの時はイギリスチャンピオン、APRCチャンピオン、ドイツチャンピオン、オーストラリアチャンピオン・・と周りはチャンピオンだらけ・・・おのおのが各チームのファーストドライバーを務めるそれはそれはすさまじい光景でした。
さて、そんな中国、なんでも今年はWRCのシードドライバーは助っ人ドライバーとしては起用できないという特別ルールを作ったらしい(国内戦に限り)。
たしかに、積極的に企業が参加する超リッチチームの多い中国のこと、エスカレートしてくると本当にワークスチーム級ドライバ-を金にモノを言わせてつれてこないとも限りません。ぺターやローブが中国大陸でトップ争いをするっていうのもこれはこれで面白いのかも。とはいうもののこのルールはあくまで国内戦での話。シリーズ最後のラウンドはAPRCという国際タイトルのかけられるイベント。このときはもしかして???
写真は97年のAPRCチャイナラリーでのSS待ちのひとコマ。このラリーには、この年に登場したばかりのインプレッサWRカーが3台出走して1,2位を独占。よく考えればこのときのエースはコリンマックレーだったんだからAPRCもすごい時代だった。APRCにまたこんな時代が来るのか??
なんとなく何かが起こってほしいと願わずにはいられません・・。
【セリカの後ろにいるのが自分のドライブするインプレッサVerⅢ。この時実はSTIバージョンのグループNカーは世界初登場! 初ルーフベンチレーションのありがたいことありがたいこと。いまだに忘れられません。結果はN優勝、総合4位・・・でもその後事件が・・ ~つづく】
2006年のWRC第一戦モンテカルロラリーが昨日終了。例年モンテはドライバーやマシン体制の入れ替わりや新レギュレーションの導入などがあり興味深い戦いが繰り広げられる。今年もこの開幕戦はやはり面白かった。マシンレギュレーションが変更になってドライバーの速さがどう変わるか・・興味深いところだったがやはりハイテク禁止後も速いドライバーは速いもの。それにしてもローブの追い上げは感動モノ。早く映像が見たいものである・・・。
ワークスチームがいくつか撤退でどうなることかと思いきや、やはり世界選手権だけのことはあります。いつのときも新鮮なストーリー、そして驚きの結末。
やっぱりラリーは面白い!
ところで
最近各地にライブカメラなるものが設置されたおかげで、デスクに座りながらインターネットで各地の路面の積雪ぐあいをみてニヤニヤできる。
先日は東京は大雪。ところが埼玉、群馬そして長野も・・まったく雪がない??
なんだかことしは妙に異常気象!?
そうだ!世界中にライブカメラがふえればデスク上でSS観戦ができるのになあ。
【ラリーカーはやっぱりランプポッド付がサマになります。 写真:FORD RACING NEWS】
さて、3時間弱で台北空港に到着。
空港に迎えに来てくれたパートナーのTONYが一言
『ゴメン、ラリーは延期になった・・・』
『・・・』
ここで、うろたえてはいけない。台湾なんだから・・・。
空港からは直接台湾の中部地区の都市、台中に移動。今回のラリーの舞台になるSSがあるというのでさっそく見に行く。なんと、台中の街はずれの河川敷にスーパーSSコースがあったのだ。台湾恐るべし、いつの間にこんなコースを作っていたんだろう・・。
昨年末にすでにデモ的にイベントを開催したというこのコースは丸和くらいの広さのある原っぱだった。うっすらと茂る雑草の中に、よくみてみるとコースの後らしい砂のわだちがくっきりと残っている。スーパーSSらしく2本のラインがS字コーナーを描いているのが分かる。
じゃあ立体交差は??
・・・ありました。ちゃんと土砂とタイヤがつみあがった立体交差が。
しかし、よく見てみると、結構傾斜が急。いや、結構どころかこれはオフロード車のコースだろうというくらい角度が急。しかもものすごい段差があります。これじゃあ、いかにラリーカーとはいえ、ゆっくり走っても壊れるのが自然でしょう。しかも、意味不明な鉄で出来たブリッジ(トラックにクルマを積み込むときに使うあれ)が斜面の土の中に埋め込まれている・・・。
まあ、まだラリー文化、特にグラベルラリー文化のない台湾のこと。しょうがないことでもある。評価したいのはこのような立派なコースが台中市公認のもと設置されるということ。スタンド席は天然の河川敷の土手。街中からちかいだけにものすごい数の観客が集まるでしょう。今後の発展が楽しみです。
『ところで、今回キャンセルになってしまったグラベルラリーなんだけど、スーパーSSはここって分かったけど他のSSってどんなコースだったんだ?』と聞いてみた。
『今回のラリーのSSはここだよ』
『・・・』
グラベルラリーってこれのこと!? これってどちらかといえばダートトライアル!?
まあ、いいか。台湾なんだから・・・。