ラリー勝負はキロ当たりコンマ何秒の世界。キロ2秒ちがったら勝負は話になりません。ところが、勝敗というのは、ラリーのスタート前に50%決まるといっても過言ではありません。つまり事前のマシンのセッティングというものは重要で、サスペンションのセットアップ、エンジンのセットアップ等々、それだけでキロ当たり1秒なんてすぐ変わってしまいます。下手をするとキロ2秒くらいすぐ違うことも・・・。
今回は、チームと顔合わせのお試し参戦!?ということで臨時でEVO7をドライブです。もちろん、いままでもインプレッサと比較テストでドライブしたことはありますが、イベント参戦となると遠い昔の話(実は初海外ラリーはEVO1でニュージーランド)。マシンの正確を掴むのとセットアップで結構不安があるもの。そんなわけでチームにはみっちり最低3時間は走る時間を設けて欲しいと事前に打診。チームも“トライしてみる”との返答。
さてレッキ前日がテストとしては最後のチャンス。オフィシャルシェイクダウンも設定はされているが、十分走れるとはいえず、当チームは独自にテストを実施することに。
まずは、エンジンテスト。片側3車線の広い直線路でフル加速。最大パワーやその特性を煮詰めていく。その後、ミスファイアリングの効き具合。しかし、EVO7の特性を熟知しているわけではないので、どういう特性がベストか探りにくい。1週間ほど前にSTIのスペックCベースのグループNを試乗したばかりだったので、EVOはどんなにトルクフルなんだろうと期待して乗ったものの、意外にトルク感がない。これはインプレッサ05仕様がよくできている証拠か!? とりあえず、まあまあと思えるところでセッティング終了。
エンジンテストなので4速,5速まで入る。スピードはゆうに140km/hほど。交通事情の危なげな中国において比較的安全な場所を選ぶ必要がある。なんといっても時速20km/hくらいのトラックは走っているし、スピードを知らないこの国では一時停止なしのクルマが路地から平気ででてくる。人間の横断も縦横無尽。
ところが、中央分離帯があって3車線道路のこの道なら大丈夫だろうと考えたのが甘かった。右側通行の国なので当然追い越し斜線は3車線の一番左。右側の路地から出てくるクルマに注意しながら加速・・・。
『うあっー!!??・・・』
正面からトラックがこっちを向いて走ってくる。
~路地から出てきて左折したいヤツはしばらく反対車線を走るのである。
・・・やはり中国恐るべし、想像を越えた世界。。。