Leg1-b
ここ数年のラリーオーストラリアは、10月最終週~11月に開催される。
このころのパースの気候といえば、春から夏に移るころで、とても過ごしやすい・・・ハズなのだが。
なんと、昨晩は雷が落ちて暴風が吹き荒れるストームが来襲し、朝にはヒョウまで降る始末。日中も雨が降ったり晴れ間が出たりと、なんともタイヤ選択の難しい天候となった。
雨は続いているが、天気は昇降気味との予報。小西はカットタイヤを選択したが、路面状況は予想よりも乾いていた。
オーストラリアといえば、砂利がボールのように丸いベアリングロードのスリッパリーな路面が有名。
しかし、適度に湿度を含んだ泥までもフカフカになって、どんどんワダチが出来上がってしまう。後方スタート車にはかなり不利な状況だ。
しかも、今回もこの日だけで3度のパンク! そのうち2回はよりによってこの日の最長・38.93kmのステージで発生してしまった。エンジンの調子もいまいち上がらず、ペースを上げることができない。
それでも後半に向かうサービスで、エンジン不具合の原因が解明できたし、明日は天気もいいらしい。
ここまで悪いことが重なったから、後はラックを信じて、ラリー後半に向けてペースをあげていく。
ラリー全般では、シリーズチャンプを決めたグロンホルムが相変わらず強いが、約30秒差でソルベルグが追いかけている。
そろそろ優勝があってもおかしくないと言われているだけに、毎年ドラマが起こるこのパースでは、ある意味チャンスがあるかもしれない。
残念なのは、小西が師匠と仰ぐポッサム・ボーンがサスペンション・トラブルでリタイアしてしまったこと。
北海道での優勝、NZでのグループN優勝など絶好調だっただけに、本人も悔しいだろう。本当にラリーで勝つことの難しさを痛感させられる。
この日のステージは2回目のラングレー・パークを含む8本。パースを180kmほど南下したハーベイという町の付近に設定される。
ハーベイといえば、オレンジの産地で有名なところで、ハーベイ・フレッシュというオレンジジュースが人気。
また、スターリング・ダムというダムを周回するステージは見晴らしがよく、このラリーで一番最初に観戦できるポイントだけあって、金曜日の平日だというのにたくさんの人が訪れた。週末はもっとたくさんの人が訪れるだろう。みんなにいい走りを見てもらうよう、小西もがんばっていきたい。
(A/m/s 発信)