今回のギャラリーステージも多くのラリーファンが詰め掛けました。ラリーという競技の性格上、どうしても都会から離れた山岳路をステージの中心とするだけに、今回は京都中心部より1時間強というロケーションはとても観戦しやすいラリーといえます。
ギャラリーステージを設けるにあたってのもうひとつの課題はいかにたくさんの人に観戦してもらうかの安全な場所の確保。山の険しい日本の地形はそれをするのにまた障害となります。いいコーナーがあっても人の立つ場所がない・・そしてあったとしても目の前のコーナーしか見えなかったり・・。今回の府民の森に設置されたギャラリーステージは広々として北海道のような雄大さを感じるシチュエーション。今回ターマックステージでしたがたとえばこれでグラベルだったらマシンの動き派手でも最高なんでしょうね・・・。
ラリーの方は、北海道ラリーでの大怪我から華麗なる復活をとげたベテラン石田正史選手。ときにアベレージ120km/hを超える高速ターマックステージをしっかりと押さえきり堂々の優勝でした。2位にはターマックを得意とする勝田選手。序盤の遅れをSSごとに取り返す走りで2位まで浮上。そしてダートラチャンプの北村選手も勝田選手と競っての3位で、すっかりトップグループの常連です。いつも気合みなぎる地元の福永選手もトラブルを抱えたマシンでしっかりとトップについていきました。さて、注目すべきは5位に入った松岡選手。まだ20代の期待の若手ドライバー。いきなりSS1で華麗なるぶっちぎりベストタイムを刻みながらその後はクレバーに淡々と上位タイムで走るあたり思議な若手ドライバーです。・・・彼のマシンはタイヤとサスペンションのステッカーが控えめに貼ってあるだけでほとんど白一色のインプレッサ。企業のみなさんには“今がチャンス、スポンサーし放題!”ってところでしょうか。もったいない話です。
・・・初戦から不運つづきのチャンプ奴田原選手は苦戦、準地元ともいえるダンロップが上位5位まで圧勝という結果でした。
【写真:ギャラリーSS前のリグループ風景。みなさんのすぐ目の前で激しい戦いをしてきたラリーカーをバックに選手へのインタビューがあったりとてもいい演出でした。これこそ迫力と親しみを同時に感じられるというラリーの魅力のひとつですよね】