2001年日本のラリー界は大きな変化のあった年。ラリーファン待望の日本初の国際ラリーが群馬と北海道で行われた。今年もそして今後も各イベントはよりいっそう充実度を増して大きなイベントになっていくと思われる。それに伴って日本のラリー車両も今後大きく変わろうとしている。2002年の日本のインターナショナルラリーは車両規定がより国際ルールの則ったものになると予想されるし、2003年より国内のラリー車両規定もパワーの制限や安全装備規定の充実など国際化に対応したものになりそうである。そしてその意識改革は参加者だけでなく、いずれは主催者(オーガナイザー)にも求められてくるだろうと予想される。とにかく、今年、来年は日本のラリー界は大きく変わりそうな予感。ラリーが本当にスポーツとして日本で認知されるかどうかはラリーにかかわるすべての人の努力にかかっている。選手もオーガナイザーも、もちろんラリーファンも。みんなで国際ルールをもっともっと勉強しよう!
ちょっと、海外ネタ。シンガポールでは”カーパークラリー”というラリーが行われている。これは文字どうり、”駐車場ラリー”。一都市そのものがひとつの国である土地の狭いシンガポールではラリーはスタジアムの広大な駐車場で1日かけて行われる。私の見に行ったラリーは確かSS8まであった。スタジアムの駐車場は広い。駐車場もPark-A~Park-G・・というように何ヶ所かあって、それぞれがSS1、SS2・・・と設定される。それぞれの駐車場は生垣あり仕切りの縁石ありなのでその地形を利用してまさにジムカーナのごときSS。でも、コースは覚えられないくらい複雑なので助手席にはコドライバーが乗り込みペースノートを読む。(事前にレッキは行い、本番ではコドライバーは2つ目の切れ目を右とかストレートエンド手前を左・・とか指示を出している)。一本のSSは確か3分くらいだったと思う。出場車両は日本のラリーやジムカーナに似ている。レギュレーションも独自のシンガポール独自のもので雰囲気はまさに日本のジムカーナだった。その時見に行ったイベントの優勝者はあのポッサムボーン。本物のグループAを持ち込んで別格のタイムでした(あたりまえだが・・・)。このシンガポール、狭い国ゆえ自動車の税金はとんでもなく高い。クルマも普通のカローラが5百万円以上するらしい。あのラリーに出ている人間はとんでもなく金持ちなんだろうなあ・・・。
インプレッサのリヤのドライブシャフト、このタイヤ側のブーツはグラベルロード(ダート)を走るとすぐ破ける。理由は簡単、サスペンションのナックルブラケットとブーツのすきまが微妙で、そこに小石が挟まるから。この経験に泣いたことのある人も多いことだろう。この対策としてアフターパーツで何種類かプロテクターが販売されている。ブーツをそっくり覆ってしまうものや”ひさし”状に上部をカバーするものなど様々。私の場合モロにブーツに被せるこんなパーツを実戦でも使っている。いろいろなものを試した結果、頻繁にサスペンション交換をするような使いかただとこれが一番使い勝手が良く効果的だった。頻繁にサスペンション交換をしないなら他のタイプでも問題ないと思うが、ダートをよく走る人は何かしら対策すべき。破れてからではときすでに遅し。修理代は結構高い・・・・。
車の寿命は?というと漠然としているが、通常10万km走行または10年間過ぎるとなんとなくその程度が不安になってくるもの。中古車では5万km走行を超えると急激に査定額が悪くなるとも聞く。ではラリーカーは・・・?
よほどのトップ争いでもない限り、ラリーはドライビングの上手い下手が成績に左右する競技。旧型車でも潜在的ポテンシャルが高ければまだまだ走ることが出来る。ラリーカーをメンテナンスよって常にベストな常態に保つということは大事なこと。サスペンションやブレーキなど消耗品である部分を適時交換することで寿命は確実に伸ばすことが出来る。考え方によってはエンジンやトランスミッションなども同様。ただし、いくら消耗品を交換していっても“ボディ”は交換することが出来ない。つまりこのボディ寿命がラリーカーの寿命とも言えるかもしれない。
これを伸ばす方法はしっかりと補強を施すこと。ボディはクラッシュしなくても少しずつ”へたってゆく”もの。鉄板をつなぎ合わせている溶接個所がはがれたりして少しずつ柔らかくなっていき寸法も狂ってくる。そうすると、サスペンションがしっかりとした機能を発揮できず操縦性が悪くなったりトラクションが悪くなったりする。激しくボディに負荷のかかるラリーでは1戦でボディが柔らかくなってしまったり最悪亀裂が入ったりすることもあるくらいだ。補強をしっかり施せば数年間、数十戦走っても寿命は尽きない。ボディ補強はお金もかかるものだが長い目で見ればベストな状態をたもちつつ寿命を延ばす“お徳”な話なのである。
もっとも、エンジン、トランスミッションが非常に高価なグループAなどはボディも消耗品のひとつかもしれないが・・・。
寒い地方をドライブしていると”現在の気温○○℃”という電光表示板を頻繁に見かけるようになった。”今日は寒いんだな・・・”なんてなんとなく見過ごしてはいないだろうか。これはドライバーにとって重要な情報。ここから読み取るのは”路面の凍結の情報”だ。雪のない黒っぽく濡れている路面。これは当然のごとく0℃以下になれば凍結路面となる。ドライビングとは常にセーフティーマージンをとりつつ走るものだが、凍結していないのに今にも止まりそうなスピードで走るのは馬鹿げているし、凍結した路面でカッ飛ぶのはどんなうまいドライバーでもクラッシュするのはあたりまえ。そういう意味で、スムーズで安全そしてそこそこ速いという臨機応変なドライビングをするためにこの”温度情報”は欠かせないのである。かつてスノーラリーで外気温度計をドアミラーに取り付けているラリーカーもあった。最近では外気温度計が標準装備されているクルマも多い。活用しない手はないだろう。ただし、マイナスの気温であっても、最近の優れた凍結防止剤のおかげで凍結路面になっていないこともある。こんな時は路面の光の反射を良く見よう。濡れていて前走車が水しぶきを上げているような時は明らかに凍結防止剤が効いていて比較的安全。路面がキラキラ光っているようなら凍結していて非常に危険な状態だ。・・・まあいずれにせよ、“0℃以下”になったら慎重な運転をお忘れなく・・・。
ブレーキのチューニングといっても多種多様。ブレーキパッド交換、ブレーキホース交換、スリットローター交換?・・・などなど。ではどこまでやるべきものなのか。まずは今のブレーキシステムに大して何が不満なのかで変わる。ペダルタッチが違うのか効きが欲しいのか。最近のハイパワー車には、非常にいいブレーキシステムが装着されていることが多い。富士や鈴鹿などの高速サーキットを除いて日光などのミニサーキットであれば、ノーマルのブレーキパッドでも結構いけるくらいだ。もちろんスポーツパッドを入れた方が安心なのは言うまでもないが・・。ただし、タイヤの限界が低いのに”効きすぎる”のではタイヤがすぐロックしてしまう。タイヤとブレーキのバランスも重要だ。
ところで、そのブレーキ、最大限利用しているだろうか。ブレーキパッドを高性能にしても、タイヤの限界をぎりぎりまで使わなければブレーキを生かしきっているとはいえない。また、タイヤがロックするぎりぎりでブレーキングしていてもそのタッチを微妙に感じながら姿勢変化などに生かしているだろうか。ブレーキのグレードアップは一生懸命走った時に不満を感じたところを少しずつ解消していけばいいと考えたほうがいいだろう・・・。
ちなみに私の場合はブレーキを選ぶ時、どちらかといえば”効き”よりも”タッチの良さ”を優先する。また過酷なターマックロードの場合は安定した性能をどれだけ維持できるかという”耐フェード性”も重視している。
No. 日程 競技会名 オーガナイザー 開催場所
第1戦 2/1~3 2002 THE SNOW IN 北海道 EZO 北海道(200)
第2戦 5/25~26 ひえつき '02 R-10-N 宮崎(280)
第3戦 6/7~9 Rally of KYOTO 2002 MUCCOLE 京都(300) 福井(50)
第4戦 7/5~7 ノースアタックラリー AG.MSC 北海道 北海道(500)
第5戦 7/27~28 MCA BARU 2002 ) MCA 大分(300)
第6戦 9/7~8 2002 Rally in Akaigawa ARK 北海道(400)
第7戦 9/27~29 モントレー'02 IF,TAG 群馬(300)
第8戦 10/11~13 ハイランドマスターズ 2002 M.C.S.C. 長野(100) 岐阜(300)