先日、東京プリンスホテルである集まりがありました。
『懐かしの日本アルペンラリーを語る会』
です。
アルペンラリーは50年前に第一回が開催され、第18回を最後にいったん途切れた伝説のラリー(私にとっては)です。 東京タワー前の東京プリンスホテルをHQとし、
東京のど真ん中、
絵画館前スタートという、今では考えられないような大胆不敵(!?)なラリーです。
この“アルペンラリーを語る”というのだから、さぞかしすごいものだろうと参戦表明してきたわけです。
過去を振り返るのが嫌いで、学生時代は“歴史”科目だ大嫌いだった自分が“歴史の勉強”に自ら進んでいこうと言うのですから、自分も歳を取ったものだとこれまた感慨深いものがあります。
ちなみに、アルペンラリーは2001年、2002年と国際ラリーとして群馬で復活したのはご存知の方もいるでしょう。私は、01年は選手として、02年はオーガナイザーとして参加しています。なので“懐かしでないほう”の“日本アルペンラリーを語る″という意味では不自然ではないんだよね。
(・・とは言うもののこの“復活アルペンラリー”については誰も?語っていなかったなあ・・・。)
それにしても、会場に着くとなんとなくすごいオーラ。当時のスタートゲートを復元したエントランスもしびれます(写真)。
自分が生まれる前に、免許を持って、そして当時“宝物”ともいえる貴重なクルマをダート(いやガレ場)でガンガン壊していた(?)人たちです。ロマンスグレーの紳士な人たちばかりにみえますが、実はとっても怖い人たちなのかも? 大先輩を前に少々緊張気味です。
会場に入りましたが・・・・・ 「もしかして自分って最年少?」
~さらに緊張モード。
名前しか知らない“伝説のドライバー”が多数ご出席されていました。
師匠の綾部さんや篠塚選手ほか、現役の方はもちろん発見するのは簡単ですが、それ以外の方は自分のような若造では彼らの顔と名前が一致するわけもなく・・・
結局、伝説は“伝説のまま”となったのがますます神秘に満ち溢れています。
考えてみれば、
50年前と言えば、まだクルマを持っている人なんかごく一部だったはず。
(遠い昔なので想像もつきません・・・戦後すぐと言われれば、そうですかとも思えるほど昔)
「クラウンの対抗でプリンスのクルマが・・」という会話が出てくること自体、想像を絶する世界。
会場に展示してあった、貴重な書籍の数々を眺めていると、日本におけるラリーの歴史をつくづく感じさせられました。今まではここ20年の歴史しか自分はあまり実感がなかったのですが、その倍以上はあるだろう年月の重みは感動すら感じるものでしたね。
それにしても150人以上の集まったこの会、これだけの重鎮の方々にも関わらず、現在ラリーに関わっていらっしゃる方はごく一部の方だけかも。 全日本選手権以上では国際化もすすんだ国内のラリー事情ですが、若者のクルマ離れとともに競技者人口は減り気味。ここは、ぜひとも先輩方のこのパワーで貴重なお力添えをいただきたい、とその時ふと思いました。
そういえば、
これまで何度か国際ラリーの舞台で乗っていただいたコドラの中原さん。いつも身近だったので緊張感を忘れかけていましたが・・・
最多優勝の平林さんのコドラとして重鎮の中の重鎮。
他の方と並んで舞台に立ってニコニコしていますが、その“絵的”には理屈抜きにスゴイ感じ・・。
~改めてスゴイ人なんだとなぜか気が引き締まりました。